Thursday, May 14, 2009

映画祭:「空気人形」

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ある視点部門での作品で是枝監督の「空気人形」を観て来ました。
日中の部なので、監督他関係者の出席は無いものの、注目度が高く満員の人出でした。

男を慰めるだけの、ダッチワイフ(?今でもこういわれているのかしら)またはゴム人形が、突然人間のように心を持ち、外界に出て行き恋をしたり、心を持つ幸せと、辛さを味わうファンタジー物語です。
主人公の空気人形を演じるのは、ぺ・ドゥナという韓国人の女優さんで、すごく綺麗で、だけど寂しそうな雰囲気も持った俳優さんでした。

「誰も知らない」では親に置き去りにされた子供が弟妹の面倒を見ながらも過酷にもたくましく生きている様を、前作「歩いても・歩いても」では事故で長男を亡くした家族の10年後をしっとりと表現した監督が、一転して独特な世界を創りながら日本の社会問題を挙げています。

自身の満たされない部分を他人や他の事で満たしてもらったり、傷つきたくないがために、お金で慰めを求めたり。息苦しそうな社会の中で頑張って、頑張りすぎて、空回りして、虚しくなっていく。。。やっぱり満たされない悪循環・・・だけど色んな人との縁を作りながらも生きていく。人間のありがちな虚しさをゴム人形(空気人形でしたねー)を通して描かれている、そういう印象の映画でした。

去年のある視点部門作品「トウキョウソナタ」、「トウキョウ!」同様、日本のメンタルな部分の社会問題を描く作品が続いていますが、こういう心情を外国人観客にどう受け入れられるんでしょうか。

2 comments:

akiko said...

空気人形、プレス向けのキットが
ビーチボール仕様になっていて、面白かったです。
(膨らませると女性の胸みたいになるから?)

私が見ている映画祭は完全に裏側、
Zzieさんのは表側なので読んでて面白いです。

また良かった映画があったらレポートしてください!

Zzie said...

おぉー、早速チェックしてくれてどうもありがとう。
お仕事するって言ってましたが、どこだろう。。?
そのビーチボール気になります。

今夜はこれからFishTankというイギリス映画を観にいってきます。